2014年7月10日木曜日

大てんま町木綿店

どうも、えどむらです。

今日はこちら



 『大てんま町木綿店』

現在も同じ地名でわかりやすいですね。
幕府や大名など公の荷物運搬を担う町を伝馬町といいました。

そういった町の特性から
主に地方から取り寄せた物を扱う木綿問屋が集まる商業地としても発展します。




この二人は芸者さん。
つぶし島田の髷に揃いの着物をきています。
さっきの客はなんだかんだと話しているのでしょうか。





右から 「田端屋」、「升屋」、「嶋屋」 と木綿問屋が並んでいます。





暖簾越しに升屋の店内を覗き見できます。




屋根の上には天水桶の囲い。




さて、現在の様子は



こうなっております。




田端屋があった場所に建つ灰色のビルには伊藤忠が。



今日も江戸の面影も何も無い一枚になってしまったと、
残念に思いながら道路の反対側の工事中のビルにふと目をやると



SINCE 1653
360th アニバーサリー・・・!


と工事の囲いに書いてあり、



その隣には
同じく広重の『東都大伝馬街繁栄之図』が。



実はこちらのビル、
江戸時代に繰綿と紙の問屋さんとして始まった小津和紙さん。
1階は工事中の様ですが、
2階では今も営業されています。






『東都大伝馬街繁栄之図』を良く見ると、
ちょっと潰れて見にくいですが
左端に「田端屋」(砂時計みたいなマーク)が、
右手奥に「小津和紙」(三角マーク。中の「久」は潰れていて見えない)が
あるのがわかるかと思います。
江戸百景とは反対側からの構図で描かれているんですね。



てことは、
あの芸者さんの脇には描かれてこそいないものの
小津和紙さんがあったってことですね。


江戸が今でも残っていました。





先々週から江戸百景を毎日のように連載させて頂きましたが、
今日で一旦終了となりそうです。
えどむらも楽しい3週間を過ごさせて頂きました。

ご覧頂きありがとうございました。



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