2013年10月17日木曜日

常磐津「将門」の語りを聴く会 第2回

常磐津「将門」の語りを聴く会 第2回 が
先日12日(土)に井政にて行われました。

「将門」という演目ではあるが、物語の舞台は将門公の死後。
将門公の"皇居"が荒れ果てて古内裏となり、
鎮守府将軍源頼信の命を受けた大宅太郎光圀が探索に来る。
そこに遊女に身をやつした滝夜叉姫(平将門の娘)が現れ、光圀と接触する所から物語は始まります。


演奏前、常磐津松希太夫さんによる解説では、
「将門」の場面展開の説明に加え、
常磐津独特の歌い回しを披露して下さいました。


夕日が闇夜に消える頃、演奏が始まりました。
岸澤式松さんの三味線と常磐津松希太夫さんの語りを
近距離で堪能する贅沢な瞬間。




闇と光と静けさが相俟って
第1回とはまた違う、滝夜叉姫の妖艶な雰囲気が感じ取れた一夜でした。

2013年10月1日火曜日

将門の娘

先月、上演された新作歌舞伎「陰陽師」。
陰陽師である安倍晴明が、平将門を鎮める話。
そこでは将門の娘である「滝夜叉姫」が物語を艶やかに彩ります。


滝夜叉姫は平将門の死後、
妖術を身につけ父親の敵を討とうとした、という伝説が残っています。




相馬の古内裏  歌川国芳



清書七伊呂波 豊国

 


江戸の花 名勝會 豊国三代


数々の浮世絵に描かれてきた滝夜叉姫。
着物の柄も様々です。





桃色のかわいらしい印象



蜘蛛の巣柄の打掛
 
 

手に持っている物も、妖術の皆伝書、相馬の錦等、異なっている
 
 

古典歌舞伎「将門 -忍夜恋曲者-」で登場する滝夜叉姫は
灰色地に蜘蛛の巣柄が印象的な打掛でしたが、
新作「陰陽師」の滝夜叉姫は、
青紫のとても綺麗な色遣いの衣装でした。


さて、井政では
今月12日に「常磐津将門の語りを聴く会」を開催します。

若手の常磐津奏者が滝夜叉の伝説を語り歌います。

今回も少人数制。
ご興味がございましたらこちらをご覧ください。

http://kandanoie.com/about.html